ポン!チー!ポン!チー!
雀魂などのオンライン麻雀でよく見かける光景です。
「出るポン、出るチー」というやつです。
麻雀覚えたての初心者の方はメンゼン(鳴かないこと)で進めるべきです。
まず、配牌を見たらリーチすることを最終目標にして手を進めていきます。
一つ断っておきますが、鳴きが悪いわけではありません。
麻雀は鳴きが上手くないと勝てないです。
麻雀を上達するうえで、何を鳴いて何を鳴かないか、という判断力を持つことは非常に重要です。
メンゼンを極めてこそ、鳴きが活きていきます。
今回はメンゼンについて考えていきましょう。
まずはメンゼン力を鍛える
私が最初に初心者にアドバイスすることは、メンゼンでリーチまで効率よくたどり着くことです。
攻撃を覚えるステップとして
- メンゼンの時の牌効率を極める
- それだけでは足りないので、鳴きを覚える
- 状況に応じてメンゼンと鳴きをうまく使い分ける
①をしっかりと出来ていない人が②のステップに進んでしまうと、ただ安くなるだけの人になってします。
基本的に鳴くときというのは、メンゼンでは時間がかかる、と判断した時。
究極なところ、必要な牌をすべて自力で持ってこれるとわかっていれば誰も鳴かないと思います。
①の能力を「メンゼン力」と定義しましょう。
このメンゼン力を最大にしないまま、鳴きに頼ってしまうと加点能力を失ってしまいます。
メンゼンでテンパイすることが難しい→鳴く
ということになるので、まずはメンゼン力を鍛えてください。
そうするとどこが自力で持ってくるのが難しいのかが明確になってくるので、急所も見つけやすくなります。
メンゼンのメリット
それではメンゼンによるメリットについて考えていきます。
打点が高くなりやすい
まず、メンゼンで手を進めると打点が高くなりやすいというメリットがあります。
門前清自摸和や一盃口など、メンゼンのときのみ有効な役があるからです。
その他にもリーチが有効なため、その時に複合する、一発や裏ドラなどが加点要因になりますね。
守備力がある程度担保されている
メンゼンのときは、手牌14枚から選択できるため、ある程度の守備力が担保されています。
安牌を持つことを意識しなくても、何かしらの安全牌を見出すことができます。
手牌の情報が相手にバレない
メンゼンは1枚も相手に手牌をさらすことがないため、相手に情報を与えません。
また鳴いているときと違って役が特定されづらいです。
メンゼンのデメリット
次はメンゼンによるデメリットについて考えていきましょう。
スピードが遅い
すべて自力で集めなければならないため、鳴きに比べてスピードで劣ります。
特にカンチャン、ペンチャンなどの愚形部分を自力て埋めるのは大変です。
配牌がバラバラな時何もできない
当然配牌がバラバラな時を何もできない確率が高くなります。
ただし、バラバラ配牌でもツモが良ければ意外と何とかなることもあります。
小林剛プロも昔「配牌が9種9牌でも手なりで進めればなんとかなる」
と言っていた気がします。
なので配牌がバラバラでもあきらめずに手組みましょう。
バラバラだからまとまらないかもな、と頭の片隅に入れておけばいいです。
後手を踏みがち
メンゼンだけで進めていけば、当然後手を踏むことは多くなります。
そこは我慢してください。
焦らずにじっくりとチャンスを待ちましょう。
メンゼンの重要性
ここまでメンゼンの重要性について語っていきました。
しかし、麻雀は鳴きを覚えないと勝てないのも事実です。
現時点で明らかに鳴いた方が良い、と自分で判断できるものは鳴いていってもらって構いません。
番外編 エピソード#13 「新聞屋Yさん①」
新聞屋のYさんは如何にもピンの雀荘のおじさんといった感じだ。
くしゃくしゃの煙草をくわえながら、毎日勝ったり負けたり、いや大体負けている気がする。
それだけなら良い常連さんなのだが、如何せん来店するタイミングが悪い。
この日も朝方4時ごろお客さんがいなくなり、レジ締めに取り掛かったその時に
「ガチャ」
とドアが開き、Yさんが入店した。
「い、いらっしゃいませ・・・」
「なんだよー。誰もいないじゃん。あ、でもメンバー3人いるじゃん!メンバースリー入りでいいよー。」
メンバースリー入りとはお客さん1人に対して従業員が3人入って卓を立てることだ。
メンバー同士の喰いあいになってしまうため、お店側の都合としてはなるべく避けたい。
ましてお客さんが見込めないこの時間帯では、永遠とスリー入りになってしまう可能性が高い。
しかしYさんも大切な常連様だ。
要望に応えて、仕方なくスリー入りで卓を立てることにした・・・。
続く
※この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。