あのひとの麻雀研究したいなぁ。
基本的にはフリー雀荘では、後ろ見を許可されていません。
他人に自分の麻雀をあまり見られたくないことや、それが原因でトラブルにつながる可能性があるからです。
しかし当店はフリー麻雀では珍しく後ろ見を許容しています。
その理由について語っていきます。
自分自身が上手くなりたい
自分の成長のため、相手の麻雀を研究したいという思いから、このようになっています。
みんなに上手くなってもらいたい
普通は雀荘のスタッフ同士で麻雀の勝ち方、戦術について教えあったりはしません。
同僚はライバル、敵であるという位置づけになり、食い合いになります。
そうしなければ自分自身が生き残れないからです。
強者だけが残り、弱者は消えていくというのが、この世界です。
しかしながら当店はそういった考えではありません。
同僚はライバルではありますが、同時に仲間である、という考えです。
自分の持っている情報を仲間に共有し、互いの成長を促します。
私自身、下手な人と打つよりも、上手な人と打っている方が楽しいと思うのも一つ理由です。
スタッフだけでなく、お客様にもそういった考えを共有してもらいたいと考えています。
実際常連のお客様がスタッフ(特に新人)の後ろについてアドバイスを送る、というのは当店ではよくある光景です。
スタッフもそういった環境で麻雀を打つため、一生懸命打ちます。
ミスをした時、大体誰かが見ているので、そのミスも浮き彫りになります。
他店で打っていたらバレなかったミスも当店ではバレてしまいます。
なので嫌でも麻雀がうまくなるという環境になっています。
もし麻雀がうまくなりたい!という方がいましたら是非一度ご来店ください。
後ろで見ててくださいと言われれば何時間でも見てます。
もちろん後ろで見られたくない方もたくさんいると思うので、そういった方には配慮させていただきます。
番外編 エピソード#6 「謎の男性Pさん①」
ある日私は朝からパチンコ屋の新装開店に並んでいた。
時刻は9時半でオープンの10時まであと30分といったところだ。
たいして大きくないホールで、並んでいるといっても私を含めて5人ぐらいだった。
開店まで暇だったので、誰かに話しかけることにした。
目に留まったのがサングラスをかけた一人の男性だった。
その人はPさんと言って見た目は30~40代ぐらいの方だった。
話によるとPさんは自分でマッサージ店を開いているようだった。
少し変わっていたが、なかなか面白そうな人という印象を受けた。
私も自分で麻雀店を営んでいることを伝えると、彼も麻雀をやるということで話は盛り上がった。
連絡先を交換し、今度遊びに来てくれるという約束まで取り付けた。
のちにやっかいな客になるとも知らずに・・・。
続く
※この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。